令和5年 院長年頭所感
あけましておめでとうございます。
昨年の10月頃から増加傾向にある新型コロナウイルスの第8波が、年末年始の人々の行動に悪影響を及ぼしています。
2020年の1月から続いているコロナ感染の流行下、私たちはワクチン接種や感染によって、集団免疫をつけてきました。ところがウイルスも進化を遂げ、免疫から逃れる性質を身に着けてきています。そうなると感染者は減るどころか、高止まりか増加が続く恐れがあります。主流のオミクロン株は、「BA・5」で第7波と同じ変異です。市中に残っていた「BA・5」が再燃している状態と考えられます。ただ海外で見つかったオミクロン株の新たな変異ウイルスが増え始めようとしています。
こんな状況下での日本のコロナ対応は、いかに社会経済活動を維持しながら感染拡大を抑える、つまりコロナと共存するウィズコロナに舵を切っています。日高クリニックでコロナ患者と距離をとるのは難しいと考えます。
日高クリニックは、デイケア利用者や外来患者さんをコロナ患者と分ける動線がなく、マンパワーも足りないため、今のところ疑い患者は、専門の発熱外来に紹介するか、自宅で市販の検査キットを使ってもらって陰性ならば、次の診察、検査に移行する体制を取っています。
感染症の診断で重要なことは、問診で患者さんの周囲の感染症の流行状況を把握することです。気温が低下すれば、ウイルスの活性が高まり、室内の保温のため換気が不十分になります。さらにインフルエンザの同時流行の可能性もあります。今後我々のできることは今まで通り、手洗い、うがいなどの基本的な感染対策しかありません。
昨年の日高クリニックは、コロナ禍前ほどの外来患者さんの受診はありませんでした。在宅部門のグループホーム、デイケア、認知症対応デイサービスは順調に利用者を増やしてくれました。
2023年は卯年です。兎は跳ねる特徴があり、このコロナ禍の3年間から大きく「飛躍」し、私達の生活が大きく「向上」する年になって欲しいものです。
皆さんと一緒にこの荒波を乗り越えていきましょう。この新しい年がより良き年になりますように祈念しまして、年頭の挨拶とさせていただきます。