令和4年 院長年頭所感

 明けましておめでとうございます。

 2021年は、コロナ禍の中、大変な 1 年でした。
 医療従事者は感染のリスクの中、本当にご苦労様でした。
 世界中のコロナが早く終息し、再び平穏な生活ができるように切に願うばかりです。

 現在までの新型コロナウイルスの流れを見ますと、日本では2020年1月に発生し、第2波は2020年の8月ごろ、第3波は2020年の年末から年始にかけて、第4波は2021年の4月から5月にかけて、第5波は7月から9月に かけて感染の波がきています。
 夏も冬も春も感染の波がきて、次第に大きな波となっています。 季節との関係性はないと見ることができますが、休みで人の動きが多くなることと感染者の増加とは関係はあるのではと考えられます。また、第5波は変異したデルタ株に置き換わったことで感染力が強くなっていました。ただ9月以降はワクチン2回接種者が増加していて、検査陽性者が激減しました。さらに、今までの陽性者の多くに共通していた「3 密でマスクなしの会話」の機会のある受診者が減少しているようです。

 専門家の意見を参考にすると、第5波が9月以降急激に収束に向かった 大きな要因は、「ワクチン接種完了者の増加による集団 免疫の獲得」「人々の不安、恐怖心からくる行動変容」の2つの変化が主要因と考えられました。ただ疑問に思うのは、緊急事態宣言が解除され、行動制限緩和が進んでいく状況にあって、3ヶ月近く検査陽性率が持続的に下がり続けている現実に、病原体の変化による感染力の低下も収束に影響をおよぼしているのではと推測されます。
 過去のデータで「スペイン風邪が2年2か月で収束」を参考にするなら、そろそろ収束期に入るかなと希望的観測をしていました。
 そんな中、12 月に入って、南アフリカ由来の新型コロナ変異株「オミクロン株」の感染が、空港検疫や待機中宿泊施設で確認されました。国内に入って市中感染が起これば、感染力がデルタ株の2~4倍といわれ、デルタ株からオミクロン株へ置き換わった第6波が想定されます。
 今はできるだけオミクロン株の国内への侵入を 遅らせて、ブースター接種を進めることが重要です。オミクロン株が市中に出現したとしても、私たちにできる 感染対策は変わりません。手洗い励行、3密を避ける、マスクを着用するなどの感染対策をこれまでどおりしっかりと続けることが重要です。
 
 昨年の日高クリニックは、コロナが落ち着くにつれ、 徐々に小児科も内科も患者数が伸びてきました。在宅部門のグループホーム、デイケア、認知症対応デイサービスは順調に利用者を増やしてくれました。

 今年は寅年です。阪神タイガーズファンとしては、今年こそ林の中から獲物を狙う虎のように、虎視眈々と優勝を狙ってほしいものです。
 この新しい年が、より良き年になるように祈念しまして、新年の挨拶とさせていただきます。

2022年01月04日